こんにちは。マミーズラボ代表あいです。
前回まで。思いやりとビジネスの関係。お寺の存在の移り変わり。などなどをお話してきました。5回目の今日は、「お寺」が今の人たちに本当に求められている役割は何だろう?ということです。
お寺に関わらず、会社にとってお客様のニーズはとても大切。なのでどの企業もマーケティングには力を入れているはずです。
お寺というと、どうも「葬儀」「法事」などなど宗教色が強いイメージがあるかと思いますが、振り返ってみると江戸時代などは学校や集会所などの地域活動のハブとして活躍していた時代もありました。
物があふれかえっている現代。モノ(物)からコト(事)へ。コト(事)からトキ(時)へ。そして今はイミ(意味)消費やエモ(感情的)消費へと時代の流れと共に消費者の関心が移り変わっています。
では。お寺が、他の会社が。今の時代に求められているものってなんだろう?
そこで私が注目したのは現代社会の希薄さでした。
色々な方の話や書籍を聞いて読んで。斜陽産業と言われるお寺が。信仰心の薄くなった現代で収益化できる方法はなんだろう?そう考え続けてたどり着いた一つの答えが「安心してコミュニケーションが取れる場の提供」です。
お寺というのはもともと地域社会に根付いた存在。たくさんの情報も人も集まります。お寺が主催する婚活などが人気なのは、そこに安心感があるから。
一般企業が長い時間かけて獲得していく「信頼」を多くのお寺は何十年何百年とかけて地域に溶け込むことで既に持っていることが最大の強みです。一法人格でありながら公益性を持っている団体。それがお寺だと思っています。
だけど。この課題の一番の問題点は、場所の提供や空間の創出はできる。だけどそこには想像以上に大変な時間と労力がかかる。どうしても自身の家族に割く時間が減る。いろいろなお寺さんを見ている中で、(自坊も含め)このような問題を抱えているお寺の多いことに気づきました。
これはおそらく一般の会社でも社長さんなどは似たような境遇にあるのだろうと推察しています。人の時間は1日24時間。これはみんな平等です。どうすれば自分も家族も他の全ての人も笑顔で過ごすことができるのか。これは永遠の課題です。
自身の幸せと家族の幸せと地域の人たちみんなの幸せ。自分の利益と家族の利益とみんなの利益。この3つのバランスを取りながら、人生を社会を地球全体を俯瞰して物事を考える。そこには「思いやり」が存在してこそ成り立つ世界があると思っています。
さて、次回は。結局。うちのお寺が潰れそうで潰れないのはなぜ??ということを考えてみたいと思います。
今日も最後までご精読いただきありがとうございました。